1.皮脂汚れに強い
皮脂汚れ(油)は非フッ素撥水剤の弱点と言われております。当社でも、非フッ素撥水の開発初期では手で触れた部分に対して撥水性への影響が出ていましたが、独自の加工により撥水低下を最小限に抑えることが可能となりました。
2.水がコロコロと転がる撥水力
フッ素を使用した撥水も非フッ素撥水も表面張力を利用した技術であることは変わらないのですが、非フッ素撥水の方が油成分に近い表面張力を示し、且つ油成分との相溶性が良いことから撥油性がないという弱点が課題となっていました。
皮脂に対して比較的強い物質を撥水層表面に配向させることにより疑似的な蓮の葉構造を生地上に実現させることで、水滴が布上を転がるほどの強力な撥水を実現しました。。
3.洗濯100回4級
当社の非フッ素撥水加工技術は、JIS法(日本産業規格)に準拠した社内試験において、100回の洗濯後も4級以上の撥水性を維持することが確認されています。
これは、100回洗濯をしても撥水機能がほとんど低下しないことを表しています。従来のフッ素撥水加工と同じように、繰り返しの洗濯にも耐えられる強い耐久性と、長期間にわたって高い撥水効果を保つことが可能となりました。。
4.柔らかな風合い
一般的な非フッ素撥水加工では、生地が硬くなってしまうことが課題とされています。
しかし、当社の開発した新しい非フッ素撥水加工技術では、独自の架橋剤や撥水剤、さらに加工方法も見直し、従来のフッ素撥水加工とはまったく異なる手法を採用しました。その結果、生地本来の柔らかい風合いを保ちながら、フッ素撥水剤に匹敵する高い撥水性能を実現することが可能となりました。
〈撥水比較動画〉
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世界的に強まるPFAS規制と繊維業界への影響
PFAS(パーフルオロアルキル化合物およびポリフルオロアルキル化合物)は、12,000種類以上ある人工的に合成された有機フッ素化合物の総称です。水や油をはじく性質を持つため、長年にわたり撥水・撥油加工や食品包装、消火剤など幅広い用途で使用されてきました。しかしその一方で、自然環境中で分解されにくく、人体や生態系に残留・蓄積する可能性があることから、近年は国際的に規制が強化されています。
こうした背景から、繊維業界ではフッ素を用いない新しい撥水技術の開発が強く求められていました。
*業界初
繊維用非フッ素撥水剤製造メーカー(20社:国内で入手可能なほぼ全て)に聞き取り調査を行い、非フッ素撥水剤における撥油(皮脂を含む)性能の状況を調査した結果、2025年9月時点では撥油(皮脂を含む)性能の有る物は無いという回答でした。撥油(皮脂を含む)性能の無い撥水剤に加工技術によって撥油(皮脂を含む)性能を持たせたものが「dewelry®0(デュエリーゼロ)」となります。上記調査内容から業界初といたしました。
「dewelry®0(デュエリーゼロ)」
プレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000169391.html